薬事法の改正に伴い、医薬品を販売することのできる資格として登録販売者が新設されました。
これまでは薬剤師または薬種商販売業を配置した医薬品は薬局や薬店でしか販売できませんでしたが、今回の改正により登録販売者の資格を取ると、コンビニエンスストアやスーパーマーケットでも医薬品を販売の可能になりました。
医薬品は医療用医薬品と一般用医薬品(大衆薬)に分類され、薬局、薬店で販売されているのは、副作用の少ないとされる一般用医薬品(大衆薬)です。
一般用医薬品(大衆薬)はさらに副作用の発生リスクによって一類医薬品、二類医薬品、三類医薬品に分類されます。
登録販売者が販売できる医薬品は一般用医薬品のうち二類医薬品及び三類医薬品です。
一類医薬品は薬剤師しか販売できない訳ですが、一般用医薬品は全部で485成分であるのに対して、二類医薬品及び三類医薬品で474成分とほとんどを占めるため、店頭販売する上ではそれほど問題にはならないでしょう。
ですから、ドラッグストアーなどでは高い給料を払って雇っていた薬剤師に替わり、コストダウンのためにも登録販売者を雇用することが増え、登録販売者の需要は多いことが予想されます。
登録販売者になるためには、各都道府県が実施する登録販売者試験に合格しなければなりません。
登録販売者試験は年1回以上、定期的に各都道府県が行い、どこの各都道府県でも受験することができます。
平成26年度までは薬局・薬店等で1年間の実務経験や学歴などの受験資格制限がありましたが、平成27年度以降は受験資格が撤廃され、誰でも登録販売者試験に受験できるようになりました。
受験料は各都道府県でバラツキがあり13,000円から17,600円と高く設定されています。
一発で合格できればいいものの、できなければ痛い出費となってしまいネックになります。
また、合格者の登録手数料も7,100円から10,000円必要となります。
試験科目は下記のようになっていて、約70%以上の正解率が合格ラインとなります。
合計で70%以上であっても、各試験項目で正解率が35%を下回っている項目があると不合格となります。
試験項目 | 出題数 | 時間 |
---|---|---|
医薬品に共通する特性と基本的な知識 | 20問 | 40分 |
人体の働きと医薬品 | 20問 | 40分 |
主な医薬品とその作用 | 40問 | 80分 |
薬事関係法規・制度 | 20問 | 40分 |
医薬品の適正使用・安全対策 | 20問 | 40分 |
合計 | 120問 | 4時間 |
マークシート方式ですので、答えがわからなくてもとりあえずどこかにマークしておけば、ラッキーで正解しているかもしれません。
ただし、マークの位置ずれにはくれぐれもご注意ください!