Q.毒薬、劇薬に関する次の記ち、正しいものの組み合わせはどれか?
a | b | c | d | |
1 |
正 |
誤 |
正 |
正 |
2 |
正 |
正 |
誤 |
誤 |
3 |
誤 |
誤 |
正 |
誤 |
4 |
誤 |
誤 |
誤 |
正 |
《解説》
毒薬及び劇薬は、効果が期待される摂取量(薬用量)と中毒のおそれがある摂取量(中毒量)が接近しており安全域が狭いため、その取扱いに注意を要するものとして、他の医薬品と区別されています。
業務上毒薬又は劇薬を取り扱う者(薬局開設者、又は医薬品の販売業の許可を受けた事業者)は、それらを他の物と区別して貯蔵、陳列しなければならず、特に毒薬を貯蔵、陳列する場所については、かぎを施さなければならない
毒薬を収める直接の容器又は被包には、黒地に白枠をとって、その品名及び当該医薬品及び「毒」の文字が白字で記載されなければならない。
劇薬を納める直接の容器又は被包には、白地に赤枠をとって、その品名及び当該医薬品及び「劇」の文字が赤字で記載されなければならない。
毒薬又は劇薬を、14歳未満の者その他安全な取扱いに不安のある者に交付することは禁止されている。
毒薬又は劇薬は、店舗管理者が薬剤師である店舗販売業者又は営業所管理者が薬剤師である卸売販売業者以外の医薬品の販売業者は、開封して、販売等してはならない。
毒薬又は劇薬を、一般の生活者に対して販売又は譲渡する際には、当該医薬品を譲り受ける者から、品名、数量、使用目的、譲渡年月日、譲受人の氏名、住所及び職業が記入され,署名捺印された書類の交付を受けなければならない。
安全域は、一群の動物数の50%がその薬に対して効果を示す用量(50%有効量:ED50)と、一郡の動物数の50%がその薬によって死を来す用量(50%致死量:LD50)の間隔をいいます。
この間隔が大きいものほど安全性が高いといえます。
人それぞれ体格や体質が異なる訳ですから、この安全域の間隔が狭いと、同じ量を服用しても副作用の発現率が高まるのです。
毒薬及び劇薬は50%致死量がそれぞれ下表に該当するものをいいます。
例えば、毒薬の経口投与だと、体重1kgにつき30mg以下の用量で一群の動物数の50%が死に至るという意味です。
下表を見ればわかりますが、、毒薬は劇薬より10倍毒性が強いものということとなります。
経口投与 | 皮下投与 | 静脈(腹腔)投与 | |
---|---|---|---|
毒薬 | 30mg/kg以下 | 20mg/kg以下 | 10mg/kg以下 |
劇薬 | 300mg/kg以下 | 200mg/kg以下 | 100mg/kg以下 |