Q.次の副作用に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか?
a | b | c | d | |
1 |
A |
@ |
B |
C |
2 |
B |
C |
@ |
A |
3 |
A |
B |
@ |
C |
4 |
C |
@ |
B |
A |
《解説》
登録販売者試験では、副作用の関する知識を中心として問われると思われます。
特に一般用医薬品に配合されている成分でも起こる可能性があり、重篤な副作用をもたらすものは重要です。
主な副作用の名称と症状をそれぞれ覚えておきましょう。
発症部位 |
副作用の名称 |
症状 |
全身 |
ショック(アナフィラキー) |
医薬品の成分に対する即時型の過敏反応。 |
皮膚粘膜眼症候群 |
高熱(38℃以上)を伴って、発疹・発赤、火傷様の水疱等の症状が、比較的短期間に全身の皮膚、口、目の粘膜に現れる病態。 |
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中毒性表皮壊死症 |
全身が広範囲にわたって赤くなり、全身の10%以上に火傷様の水疱、皮膚の剥離、びらん等現れる症状。 |
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肝機能障害 |
痛み等を伴わないため、自覚症状が見られないのが特徴。 |
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偽アルドステロン症 |
体内に塩分と水が貯留し、身体からカリウムが失われることにより、尿量減少、手足の脱力、血圧上昇、むくみ(浮腫)などの症状が現れる症状 |
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精神神経系 |
精神神経系障害 |
医薬品によって中枢神経が刺激され、物事に集中できなくなったり、落ち着きがなくなったり、不眠、不安、震え、興奮などの症状が現れる。 |
無菌性髄膜炎 |
髄膜炎のうち、髄液に細菌・真菌が検出されないもの。 |
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胃腸 |
消化性潰瘍 | 胃や十二指腸の粘膜が障害され、組織が損傷した状態。 |
イレウス様症状 |
腸管自体は閉塞を起こしていないが、、医薬品の作用によって腸管運動が妨げられ、腸内容物の通過が阻害されたされることにより起こる症状。 |
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呼吸機能 |
間質性肺炎 |
肺胞と毛細血管を取り囲んで支持している組織である間質でおきた肺炎。 |
喘息 |
医薬品を使用して短時間(1時間以内)で、鼻水・鼻づまりが起こり、続いて咳、喘鳴、呼吸困難を生じる。 |
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心臓 |
鬱血性心不全、心室頻脈 |
心臓の拍動リズムが乱れ、めまい、立ちくらみ、全身のだるさ(疲労感)、動悸、息切れ、胸部の不快感、不整脈などの症状が現れる。 |
排尿機能 |
腎障害 |
腎臓機能障害により、尿量減少、むくみ(浮腫)、倦怠感、発疹、吐き気、嘔吐、発熱、尿の濁り等の症状が現れる。 |
排尿困難、尿閉 |
自律神経のうちの副交感神経を抑制する抗コリン作用成分によって、膀胱の排尿筋の収縮が抑制され、尿が出にくくなったり、残尿感を感じる等の症状が現れる。 |
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膀胱炎様症状 |
医薬品の作用により、膀胱炎のような頻尿、排尿時の痛み、残尿感等の症状が現れる。 |
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目 |
眼圧上昇 |
眼球内の角膜と水晶体の間を満たしている房水が排出されにくくなることで眼圧が上がって、視神経圧迫などにより視覚障害が現れる。 |
皮膚 |
接触性皮膚炎 |
医薬品に含まれる化学物質の刺激に皮膚が敏感に反応し、強い痒みを伴う発疹・発赤、腫れ、水疱、ただれ等の症状が現れる、いわゆる「かぶれ」の状態。 |
光線過敏症 |
太陽光線(紫外線)にさらされることで初めて起こる接触性皮膚炎。 |
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薬疹 |
医薬品によって生じる発疹・発赤などの皮膚症状。 |