Q.次の薬害訴訟に関係のあるものの組み合わせとして正しいものはどれか?
[薬害訴訟名] |
[関連事項] |
|
サリドマイド訴訟 |
─ |
(ア) |
スモン訴訟 |
─ |
(イ) |
HIV訴訟 |
─ |
(ウ) |
CJD訴訟 |
─ |
(エ) |
ア | イ | ウ | エ | |
1 |
c |
b |
a |
d |
2 |
b |
d |
c |
a |
3 |
a |
c |
d |
b |
4 |
d |
a |
b |
c |
《解説》
主な薬害訴訟には下記の4つがあります。
薬害訴訟は薬が人体にとって有益なものである反面、生命を脅かす副作用を生じる恐れがあるということを知ることができるものとして非常に重要なところですので、登録販売者試験の出題頻度も高いことでしょう。
それぞれ薬害の起こった原因や薬害によって発生した病名について区別して理解しましょう。
主に催眠鎮静薬として販売されたサリドマイド製剤を妊娠している女性が使用したことによって、生まれてきた赤ちゃんに四肢欠陥や耳の障害などの先天異常が発生したことに対する損害賠償訴訟です。
1961年11月、西ドイツのレンツ博士がサリドマイド製剤の催奇形性について警告を発し、販売停止及び回収されることとなりました。
整腸剤として販売されたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症にかかったことに対する損害訴訟です。
スモンの名称は、亜急性脊髄視神経症の英名であるSubacute Myelo-Optico-Neuropathyの頭文字をとって名付けられています。
血友病患者がヒト免疫不全ウィルス(HIV)が混入した血液凝固因子製剤の投与を受けたことにより、ヒト免疫不全ウィルス(HIV)に感染したことに対する損害賠償訴訟です。
いわゆる薬害エイズ事件です。
脳外科手術に用いられたヒト乾燥硬膜によってクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)にかかったことに対する損害訴訟です。
クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)は、ウイルスよりもさらに小さい異常型蛋白質であるプリオンが脳に感染することによって、大脳などの神経細胞に病変をおこり、認知症のような症状が現れる病気です。
狂牛病もプリオンが病原体でおこり、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(VCJD)にかかる病気です。